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Submit Operation 2nd LIVE

ギター関連の記事掲載を怠っていたら、もう次のライブ告知を入れることになってしまいました。

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今回は、Submit Operation のセカンドライブです。

日時:1/16(土)
場所:高田馬場CLUB PHASE http://www.club-phase.com/

びっくり!シャックリ!これっきりナイト!番外編
ばっちり!シッカリ!これっきりナイト Vol.1

OPEN 17:30 / START 18:00 ADV ¥2,000 / DOOR ¥2,500 / D別(1DRINK \500 or FREE DRINK \2,000)
18:00 BEE!BANG!BOO! as チェッカーズ(25分)
18:25 転換(10分)
18:35 Angry Like the Elf as Duran Duran(25分)
19:00 転換(10分)
19:10 キャルロイド as RAJAS(25分)
19:35 転換(10分)
19:45 ハワイアンオールスターズ as Disney(25分)
20:10 転換(10分)
20:20 Submit Operation as Helloween (25分)  ←これね!
20:45 転換(10分)
20:55 ユタ&マニアックス as IRON MAIDEN(25分)
21:20 転換(10分)
21:30 Hell's Belles as AC/DC (25分)
21:55 終演 

ということで、今回は Helloween のコピーで出演です。
ちなみに演奏予定曲は

SOLE SURVIVOR
WHERE THE RAIN GROWS
WHY?
POWER
I WANT OUT

です。

25分と、短めのセットですので一気に演奏する感じになりそうです。
今回の使用機材は、多分、青いAXISになると思います。

他にも面白そうなバンドさんが出られるようですので、興味と関心のある方は是非おいでくださいませ。
事前にご連絡いただければ、前売り扱いで置きチケさせていただきます。

よろしくです。

18本目。Ernie Ball Musicman AXIS EX(その3)

前回告知のSubmit Operationのファーストライブは無事終了しました。
会場となった新宿 Live Freakは初めて演奏する小屋だったのですが、外音のバランスがすばらしく、ボーカルはじめ各楽器の音が気持ちよく聞き手に届く会場でした。
PAさんの腕が良いのだろうな~、とつくづく思いました。

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一緒に出られたバンドさんも皆さん上手な方ばかりで、あっという間に時間が過ぎてしまいました。

さて、当日持ち出した機材ですが、Submit OperationのスタジオセッションではずっとブルーのAXISを使っていたので、同じAXISのナチュラルフィニッシュを持ち出してみました。

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前出の2本の青いAXISよりも幾分新しいと思われる機材で、センターブックマチックのきれいな木目が出た1本です。青いAXISとの相違点は、ネックのトラスロッドの造りが異なっており、ボディとの接合部分に上から六角レンチを差し込んで調整できる冶具が付いています。(名前分かんな~い)

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今回のライブでは、NOAHの時とは異なるエフェクターのセッティングを行ってみました。Submit Operationでのギターの相方さんであるSATORUさんは、GIBSON FVを直にマーシャルにぶち込んで歪を作るタイプのギタリストさんなので、NOAHの時のセッティングのままでJCを鳴らすと、音圧で負けてしまうんです。しかも、負けないように音を上げていくとハウリングを起こしてしまい、どうしてもハウリング寸前のところまでしか音を上げられない、という制約がありました。

これを解消するため一から音を作り直し、バッキングとソロ用のセッティングをやり直してライブに望みました。
一応、気持ちよく弾ける音にはなりましたし、バンドアンサンブルの中ではいい感じに音像が位置してくれたと思います。もう少し時間が掛けられれば、ボーカルさんやコーラスの声色なども考慮したセッティングができるのかな、とも考えています。
次回のライブに向けて引き続き、研究していきたいと思います。

ライブ終了後の打ち上げでは、Dsのババチャンの業界裏話が聞けるなど、楽しい時間が過ごせました。
今回のライブのメインバンドである「Ginga」のギターのキーチさん(元サブラベルズのVo)が私と同い年だということが分かりました。 Voの銀河さんはとても美しい方(現役のモデルさんらしいです)なのに、ババチャンの下ネタにしっかりと食いついてくるところなどは、さすがに「業界人」という感じでした。

皆さん、楽しい方々ばかりでした。またいつか機会があったら一緒のステージに立たせていただきたいと思っております。

さて、次回は「同じギター何本あんねん?」シリーズ第2弾をお送りいたします。

号外!!緊急告知

突然ですが、ライブのお知らせです。

それぞれ別のバンドに所属するメンバーさんが集まってSubmit Operationというバンドが6月に立ちあがりました。ちょっとしたご縁があって、わたくしもそこに7月から合流してスタジオで一緒に音を出していたのですが、ひょんなことからライブを敢行することになりました。

日時等は以下のとおりです。

「Ginga 5th Anniversary ~Southern Cross~」
10/10(土)
新宿 Live Freak 東京都新宿区新宿2-12-4 アコード新宿ビルB1F 03-3351-7542
OPEN16:00 START16:30
前売¥2000当日¥2500 ドリンク別
出演
MANS 
GRAND 
鉄ちり 
多火油機団 
Submit Operation←これね! 
Ginga

Gingaさんの5周年記念イベントに対バンさせていただく形です。
各バンドさんとも個性的でお上手な方ばかりとのことです。
私たちのバンドSubmit Operationは6バンド中5バンド目の登場で、出演予定時刻は19:35からの予定になっています。

Submit Operationのメンバーを簡単にご紹介しておきます。
Vo>ともちゃん(United Nite)
G>SATORUさん(パパロッチ、G.B.M)
B>辰則さん(United Nite)
Dr>ババチャン(RAJAS、exX-RAY、EBONY EYESetc)
これにもう一人のGとして、わたくしMeG(NOAH)の5人編制です。

当日はHELLOWEENの曲を3曲とIRON MAIDENの曲を2曲演奏する予定です。
会場のライブハウスの位置については、
HP(http://www.live-freak.com/access.html)でご確認ください。

チケットについては、予めご連絡をいただければ前売り扱いでライブハウス受付に「置きチケ」をしておきます。(当日、受付で「Submit Operation(サブミット オペレーション)を見に来た」と言っていただいても、前売り扱いでお入りいただけると思います。)

結成から日は浅いのですが、皆さん玄人さんなので結構いい演奏をお見せできるのではないかと思います。本人たちがまず楽しもう!という姿勢でやっていますので、一緒に盛り上がっていただけたら嬉しいです。

ご参加を心からお待ちしております。

小田桐MeG恵

17本目。Ernie Ball Musicman AXIS EX(その2)

同じカラー、同一仕様のギターを2本も持つ必要性なんて、ほとんど有り得ないのですが、何故か同じギターが何組かあったりします。

最初の一本目がとても気に入って、どうしてももう一本欲しかった。
同じモデルでも個体が違うと音も異なるのか、確かめたかった。
既に持っていることを忘れて、また買ってしまった。

まぁ、理由と事情はその時によって様々ですけどね。

このMusicman AXISもそんなツインズの1本です。

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こいつは御茶ノ水のシモクラで購入した中古品です。定価の半額ぐらいの値段だったように記憶しています。若い店員相手にプライスダウンを粘ってみたものの「元々の値段が値段ですからね~」と言われて、結局表示どおりの値段で金を払ってきました。

こいつがAXISの1本目で、前出のAXIS(ネットオークション入手)が2本目です。
最初にこいつを手に入れた時の印象がとても良かったので、別の個体はどうなんだろう、との興味から、色など気にせずに単に状態と値段だけで購入に及んだのが前出のブルーのAXISでした。

基本的なスペックや仕様は変わりありませんが、天然木ゆえネックのバーズアイの入り具合やトップの紋様などはそれぞれに異なっています。
前出のAXISとの決定的な差異は、このギターのトップはブックマチックではなく、一枚モノのメイプルが貼られている点です。音に違いはないですけどね・・

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肝心の個体差についてですが、このブルーの2本に関してはまったく差がありませんでした。この後に出てくるナチュラルフィニッシュのAXISはまだ「若い」せいか、若干印象が異なりますが、青の2本はまったくといっていいほど差異がありません。

もう少し価格的に手にしやすいギターであれば、他のカラーも持ってみたいのですが、決して安いギターではないのでココまでが限度でしょうね。

私にとってはとても弾きやすいギターです。
次回はAXISの3本目、ナチュラルフィニッシュの登場です。

16本目。Ernie Ball Musicman AXIS EX(その1)

いわずと知れたヴァンヘイレンのシグネチャーモデルMusicman EVHの市販仕様版の日本国内生産モデルです。

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4×2でシャーラー製ペグを配置した小さなヘッドストック、TLとLPの中間的なボディシルエット、とても綺麗なメイプルのFigured Top、そして非対称形状の三角グリップなどなど、このモデルは様々な特徴を持っています。

このギターの最大の特徴は何と言ってもネックの「あの」グリップ感です。こればっかりは実際に握ってみないと分かりませんが、非対称三角グリップの形状が手にとても良く「馴染む」感じです。
そして、ギター自体が良く「鳴る」んです。生音で聞くと良く分かるのですが、ネックまで含めてギター全体が鳴っているように感じます。ものの本を見ると、これはボディ材に使用されているバスウッドによるところが大きいようです。

 このギターはNOAHのライブにも使用しましたし、現在はSubmit Operationのスタジオリハで使用しています。
 お色はTranslucent Blueですが、木目に特徴があって部分的に緑色の波のような紋様が入っています。

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 これはネットオークションで手に入れたセコハンですが、フレットのヘリも少なくMusicmanの弱点といわれるネックについても致命的な捩れもなく、そこそこのコンディションでした。入手時のまま手を入れていませんが、フロントピックアップのゼブラカラーの配置が市販品とは逆になっています。前のオーナーさんが入れ替えたのかもしれません。

 全体にコンパクトな作りで、保管にも持ち運びにも便利で重宝しています。
 AXISは現在3本所有していますが、今回取り上げたこいつがとりあえず常時家にいます。後の2本はライブのときなどに時々登場します。
 次回からは残りの2本を順次取り上げていくこととします。


ロックなグッズ Part.3

またまた更新遅延です。
事情・要因はいろいろありますが、まぁいいじゃないですか。

今回はグッズとは言い難いですが、ちょいと古いレコードを取り上げます。

今どきはPCでデータをダウンロードしてMP3 Playerに落として持ち歩く、ってーのが音楽の聴き方なんでしょうけど、私の10代の頃はまだCDも出ていない時代でしたから、勿論、一次音源はレコード盤です。カセットテープの形態で売られていたものもありましたけど、買ったことはなかったですね。
幼少期にはソノシートなるビニール媒体の録音物もありましたねー。音楽の録音媒体はこの50年の間にものすごい進歩と変化を遂げてきました。CDすら買う事もなく音楽を聴く今の若い世代が、今の私の年代になった時、世の中の音楽産業ってどんなになっているんでしょうか。

70年代後半当時、LP盤1枚が2500円程度の価格設定で、当時の貨幣価値からすると結構高いものでした。
好きなアーティストのアルバムを入手するためにバイトに精を出したりしていました。健気なものです。
レコード盤に取って代わってCDが一般的な録音媒体になってからは、さすがにレコードに手を出すことはなくなりました。レコード盤として持っているアルバムも取り回しのし易さからCDを重複して持つようにもなりました。
勿論、中にはわざわざCDを買うまでも無いなと思うものもありましたし、CD化されなかった音源もあります。

ここで取り上げるのは、私がレコードのみでコレクションしている1979年にリリースされたSilver Starsの「銀星団」です。

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どうもCD化はされているようですが、改めてCDを買いなおすほどのものではない、と思っていたことは確かです。

このアルバム、発売当時マニアの間では結構話題になっていましたが、メンバーが全員覆面で素性が分からない、アルバムの演奏者とライブの演奏者が異なり、またライブごとに人が入れ替わっている、などなど、様々なことが言われていたバンドです。
ただ、このアルバムは紛れも無くBOWWOWの山本恭司の声とギターにしか聞こえません。
曲調はBOWWOWとは違い、ちょっとテクノっぽい感じで全体にポップです。当時で言うと、いわゆる「ニューウエーブ」というジャンルにカテゴライズされるものでしょうか。アルバム全体は何だか、好きなように遊んでいるような雰囲気です。一番カッコいいのは、JAZZの名曲「TAKE FIVE」をロック調にアレンジした「乱調五番」かな。

Silver Stars名義では1980年に「SEE」がリリースされていますが(これもレコードで持ってます)、このときにはBOWWOWのメンバーは手を引いてしまっていたようで、結構テクニカルなメンバーがハードロックを演奏しています。その後、3rd、4thとアルバムは出ていたようですが、これは聞いていません。
1stは時代的な背景もあり、その当時聞く分にはインパクトがあったと思います。今聞くとイタいですけど・・。

そういえば、先日、日本のあるロック野外フェスの映像を見ていたら、あの矢沢永吉のバックで恭司さんが「山本恭司モデル」を抱えながら演奏している姿を目にしました。

思わず「日本のロックはこれでいいのか!」とこぶしを握り締めてしまいました。


次回からはまたギターに戻ります。

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15本目。Stratocaster(with スキャロップドネック)

ロック系のギタリスト、特にソロパートを受け持つリードギタリストにとって「早弾き」は必要命題の一つです。

この命題を克服するために様々な奏法が編み出されてきました。オルタネイトピッキング、エコノミーピッキング、スウィープ奏法、ライトハンド奏法、エイトフィンガー奏法。果ては、電動ドリルの先端にピックを貼り付けて、これを回しながらピッキングを行なうドリル奏法(奏法っちゅーんかいな?)などなど・・。
「早弾き」を目指すギタリスト達は、一拍の中にいくつ音符を埋め込めるか、いかに流麗にフレーズを奏でることが出来るか、に日々心血を注ぐのであります。

これらは主に弾き方を工夫するテクニカルな部分での対応ですが、もう一方ではハード面での工夫により「早弾き」を実現しようとする試みも数多く行なわれてきました。

最も「姑息」な手段は、レコーディグ時、バッキングトラックのテープ速度を落として再生し、それに合わせてソロを録音、再生時に通常速度に戻す、というものでしょうか。ライブでの再現性はありませんが、聴感上は確かに早く弾けているように思えますよね。何かの書き物でビートルズがレコーディングでこの手法を使っていた、と書かれているものを読んだ記憶があります。

あとはギターそのものに手を加える方法があります。
スウィープピッキングの発案者であるイタリア系オーストラリア人ギタリスト、フランク・ギャンバレはスウィープ奏法を極めるために、極限まで弦高を低くしたギターを使っていました。これは、弦高を低くすることにより弦とフレットまでの距離を短くし、押弦時のストロークを減らして素早いフィンガリングを行なうためのものだそうです。

もう一つの試みとしては、フレット間のフィンガーボードの表面をU字に削る「スキャロップド」があります。最初にこれを使ったのがリッチ―・ブラックモア。そして「スキャロップド」だからこそ早弾きができるのだ、とイタイケな少年・少女をだましたのがイングヴェイ・マルムスティーンです。

今回取り上げるのは、この「スキャロップド」ネックを取り付けたコンポーネントギターです。

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このギターはネックとボディが別物です。ギター本体はBill LawrenceのBCシリーズ、
ネックは新星堂楽器店のオリジナルブランド(ショップブランド?)のネックです。昔、まだ川崎の京急川崎駅前に新星堂があった頃、2階のフロアに楽器売り場があって、インギーが流行っていた当時、ラージヘッドとスモールヘッドのリプレイスメント用のネックだけが一時的に売られていた時期がありました。インギーストラトに興味があった私は早速このネック(ラージのほうね)を入手し、その後このネックを取り付けるためのギターとしてビル・ローレンスのストラトをゲットしたのです。

幸い、ネックエンドの幅とボディ側のネックポケットの幅がドンピシャでしたので、そのままネックの移植ができました。

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さて、いよいよこれで私も超高速スウィープ奏者になれる!、と意気込んで弾いてみたのですが・・
いやいや、弾きにくい。普段の感覚で弾いていると弦を押しすぎて音程がシャープしてしまうんです。シャープしない程度のところまで、つまり軽く弦に触れる程度のところに指を置くという動作がうまく連続して行なえないんです.このネックで上手にギターを弾くためには相当な時間を掛けて慣熟する必要がありそうです。

その意味ではインギーは偉大なんだなー、と思いました。

さて、15本目まで来ましたので、次回はロックなグッズPart3です。

14本目。IBANEZ/JEM 77 FP

10代後半でロックに目覚め、以来30年以上ロックの忠実な僕として自らの半生を捧げてきた身ですが(笑:大袈裟)、一時期ロックに失望を感じ、ロックシーンから遠ざかっていた時期がありました。私生活の上でも変化が生じたり、別のものに興味・関心が移っていたことも影響していたのだと思います。数年に渡って新しいCDを買うことも無くなり、音楽そのものも聞かなくなっていました。

そんな時、改めて私を音楽シーンに引き戻す切っ掛けとなる出会いがありました。
それが映画「クロスロード/Crossroads」です。

この映画は1986年公開のアメリカ映画で、たまたまレンタルビデオ屋にあったVHSを見たのが最初でした。実在のブルース奏者ロバート・ジョンソンの「クロスロード・ブルース」をモチーフにした映画で、主人公のユジーン少年がロバート・ジョンソンの失われた楽曲を求めて南部に旅し、ついにはミシシッピーの十字路で悪魔と契約し、ギターバトルに引きずり込まれる、というストーリー的には「有り得ない」お話しです。

映画全編にギターがフューチャーされていて、ギター弾きにはおいしい場面が目白押しです。
圧巻は、映画終盤のギターバトルで、ジャック・バトラーの繰り出す高速リックに対抗し、ユジーン少年は出自のクラシックフレーズを駆使し、最後はジャックを倒します。

この時の主人公の少年が弾き引き倒すフレーズが私のギター魂に再び火をつけたんです。それまで、メカニカルな早弾きばかり聞かされていて食傷気味になっていたのですが、こんなにもメロディアスな早弾きのフレーズがあったのか、と目から鱗が落ちる思いをしました。まず考えたのは、このフレーズを誰が弾いているのか、ということでした。映画の中では主人公がそれらしい運指で手を動かしていますが、明らかにアテレコです。他の誰かが弾いているのです。

最初に考えたのが、映画のサウンドトラックです。エンディングロールにライ・クーダーの名を見つけて早速CDを探し出しました。しかし、このCDに収められているのは全編ブルースのみ、ギターバトルのフレーズは一つも出てきません。さらに、映画のエンディングロールを見てみると、ジャック・バトラー役がスティーヴ・ヴァイなる人物で、音楽面でも絡んでいることを知ります。それから、映画公開前後の音楽雑誌のバックナンバーを漁り、ついにスティーヴ・ヴァイがこのフレーズを弾いていて、これがパガニーニのCapriceをベースにしていることを突き止めました。

ココから自分の第2の音楽人生がスタートしました。まずはスティーヴ・ヴァイを追い、ジョー・サトリアーニを知り、しばらくロックシーンから身を遠ざけていたために知らずにいたネオクラシカル路線を再認識し、インギー、インペリテリ等を聞き出し、パガニーニの流れで西山毅にまで辿り着きました。いずれも、ギターで表情豊かなメロディアスなフレーズを、様々なテクニックを駆使してきらびやかなサウンドメイキングを施しながら弾きだす様に魅了され、再びギターを手にすることを決意させたのです。

そんな自分の中での新しい変化を感じつつ、スティーヴ・ヴァイのギターテクの秘密を探りたくて入手したのが、このIBANEZ JEM 77 FPです。

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このギターの最大の特徴はネックだと思います。とにかく薄いです。私が所持しているどのギターよりも薄いです。そのためか、逆に指板が広く感じます。このネックをヴァイは異星人のようなドでかい手と長い指で完全に握りこんで、縦横無尽に指を躍らせるんです。一般的な成人男性の中では小さい部類の手の持ち主である私には、到底まねの出来ない芸当であることがイヤというほど分かりました。

それでもこのギターが私にとってはFRTタイプのユニットを持つ最初のギターでしたので、チューニングの仕方やアームの使い方など、様々なことをこのギターから学ぶことができました。そしてこのギターがウォールペーパーを張り込んでいて、二つと同じパターンの無いギターであることが、後のリメイクギター創作のヒントにもなってくれました。

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自分にとっては思い出と思い入れの多いギターのひとつです。

さて、次はストラト系で、自分で手を入れたコンポーネントギターの登場です。

13本目。Fender Japan/Stratocaster

ロックシーンに無くてはならないギターの一つであるストラトキャスターは、1954年にフェンダー社から発表・発売されました。現在製作・販売されているオーソドックスなストラトは、基本的には発売当時の仕様を踏襲しています。テレキャスと共に50年以上経った今も同じ姿かたちで第一線において活躍していることは、ある意味で驚異的です。

レオ・フェンダーが作ってきたギターはどれも大量生産が可能な仕様となっており、このことが後にコンポーネント・ギター(スーパー・ストラト)を生み出す大きな要因となりました。

スタンダードなストラトの基本的な仕様は、3シングルピックアップ、ピックガードマウント、シンクロナイズド・トレモロ・ユニット、となりますが、その後派生したストラトはハムバッキングピックアップへの置換、アクティブ回路の導入、FRTユニットの搭載、さらにはピックガードレス化、ヘッド形状の変更、フィンガーボードのスキャロップド加工など、様々なバリエーションを生み出しています。

私が音楽にハマリ始めた10代の頃、たまたま聞いていた音楽の多くがギブソン系のギターを持つミュージシャンであったため、テレキャスやストラトに対する憧憬というものはあまり強くありませんでした。かなり後年になって、イングヴェイ・マルムスティーンの影響からスキャロップドネックに差し替えたストラトを組んだ時が、最初に手にしたストラトだったと思います。その後、TOKAI製のオーソドックスなストラトを手に入れたりもしましたが、これはほとんど弾かないうちにハンドメイドのフランジャーと共に知り合いに売却してしまいました。

今回取り上げるのは、このインギーストラトを組んだ直後に手に入れたフェンダー・ジャパン製のストラトキャスターです。

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これは、80年代当時にカタログモデルとして市販されていたもので、はじめからS-S-Hのピックアップ構成でFRTが搭載されていました。
購入当時は黒のピックガードに黒のピックアップ、黒のV・Tノブが付いていました。しばらくはノーマル状態で使っていましたが、5wayスイッチが壊れてしまい、これを交換する際にピックガード・ピックアップ共にホワイトの仕様に変更してしまいました。
シングル2本はメーカー不明、ハムバッキングはディマジオのはずですが、モデル名は不明です。ピックガードとピックアップを共に白に換装した時、イメージしていたのはアイアン・メイデンのデイヴ・マーレイの持っていたストラトでした。

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最初にこれを手にした時はネックが太くて弾きにくいな~、という印象でした。
でも、こいつじゃないとうまく弾けない曲やフレーズがあったりするのは不思議です。自分にとっては使いやすいはずのレスポールではうまく指板上を指が動かないのに、このストラトだとバッチリとハマってしまうんです。ギターに弾かされてしまう、ってあるんですよね。

次回は、同じく80年代~90年代初頭に台頭したストラトの派生型の1本を取り上げます。

12本目。Epiphon/EM2-MBK

ロック史上においては、過去に幾つかのエポックメイキングな出来事がありました。

1950年、レオ・フェンダーの手によって世界最初のエレクトリック・ソリッド・ボディ・ギター“ブロードキャスター”(51年に“テレキャスター”と改名)が誕生し、エレクトリックギターの歴史が始まりました。52年には世界有数のギター・カンパニーであるギブソンから、ギタリストのレス・ポール氏の名前を冠した“レス・ポール・ゴールドトップ”が発表されました。レス・ポールは現在においても圧倒的な人気を誇り、その存在自体がロック・ミュージックを生む大きな要因となりました。

その後、フェンダー、ギブソンとも様々なモデルを開発・発表し、ミュージックシーンに大きな影響を与えると共に、弾き手側の様々な要求や多様化するロック・ミュージックが新しいギター・カンパニーを誘発していきます。

その流れの中で78年にデビューしたヴァンヘイレンのギタリスト、エディ・ヴァンヘイレンは、ギターの世界観を大きく変え多くのフォロワーを生み出しました。彼のギターテクニックもさることながら、彼の使用するイクイップメントも多くのミュージシャンに影響を与えました。
特に80年代に入るとフロイドローズタイプのロック式トレモロユニット、ハムバッキングPU、さらにはアクティブ回路までも搭載した、いわゆる「スーパー・ストラト」が大流行し、クレーマーやシャーベル、ジャクソンなどがギター・シーンに台頭してきました。

ロック・ギターのご本家であるギブソンは、新興他社の勢いに押されレス・ポール等の従来型のモデルが売れず、86年にギブソン社の会長に就任したヘンリ-・ジャスコビッツ氏はロック式のトレモロユニットを搭載したギターの開発を指示し、ギブソン・ブランドでストラトキャスターに似たギターを次々と発表していきました。
VICTORY、Qシリーズ、US-1、U-2、SR-71・・・どれもまったく売れずに早々に市場から姿を消します。
そして、91年には今までのイメージとは異なるヘビーメタル仕様のM-Ⅲが発表されました。
新型機種がことごとく不発だったギブソンは、80年代後半から90年代にかけてエピフォンブランドで「EPIPHONE by Gibson」のストラトキャスターを生産していきます。ヘッド形状はコンコルドヘッドやバナナヘッド゛なるも、ボディやアッセンブリィは「まんま」フェンダーストラトキャスターで、マテリアルはかなり粗悪だったようです。

今回取り上げるのは、そんなギブソン・エピフォンの不遇の時代に産み落とされた「EPIPHONE/EM2-MBK」です。

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元になったモデルはギブソンM-Ⅲで、リバースのエクスプローラーヘッド、H-S-Hのピックアップレイアウト、ロック式FRTタイプのユニットを搭載しています。
ライブのステージに上げてやろうと思い、何度かスタジオに持ち出してみたものの、何となく楽曲にフィーリングが合わなくて諦めてきました。NOAHの曲にはPOPなものもあり、このギターの持つダークな側面には合わなかったように思います。

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ギブソンM-Ⅲも結局販売不振で早々と生産を中止していますし、エピフォンEM2も中古市場も含めてタマ数が少ないモデルのようです。ただし、人気がまったくない機種なので希少性は無いに等しいです。多分、ギブソンにとっては存在したことすら忘れてしまいたいモデルなのかもしれません。

さて、次回は「スーパー・ストラト」系の1本です。


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