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15本目。Stratocaster(with スキャロップドネック)

ロック系のギタリスト、特にソロパートを受け持つリードギタリストにとって「早弾き」は必要命題の一つです。

この命題を克服するために様々な奏法が編み出されてきました。オルタネイトピッキング、エコノミーピッキング、スウィープ奏法、ライトハンド奏法、エイトフィンガー奏法。果ては、電動ドリルの先端にピックを貼り付けて、これを回しながらピッキングを行なうドリル奏法(奏法っちゅーんかいな?)などなど・・。
「早弾き」を目指すギタリスト達は、一拍の中にいくつ音符を埋め込めるか、いかに流麗にフレーズを奏でることが出来るか、に日々心血を注ぐのであります。

これらは主に弾き方を工夫するテクニカルな部分での対応ですが、もう一方ではハード面での工夫により「早弾き」を実現しようとする試みも数多く行なわれてきました。

最も「姑息」な手段は、レコーディグ時、バッキングトラックのテープ速度を落として再生し、それに合わせてソロを録音、再生時に通常速度に戻す、というものでしょうか。ライブでの再現性はありませんが、聴感上は確かに早く弾けているように思えますよね。何かの書き物でビートルズがレコーディングでこの手法を使っていた、と書かれているものを読んだ記憶があります。

あとはギターそのものに手を加える方法があります。
スウィープピッキングの発案者であるイタリア系オーストラリア人ギタリスト、フランク・ギャンバレはスウィープ奏法を極めるために、極限まで弦高を低くしたギターを使っていました。これは、弦高を低くすることにより弦とフレットまでの距離を短くし、押弦時のストロークを減らして素早いフィンガリングを行なうためのものだそうです。

もう一つの試みとしては、フレット間のフィンガーボードの表面をU字に削る「スキャロップド」があります。最初にこれを使ったのがリッチ―・ブラックモア。そして「スキャロップド」だからこそ早弾きができるのだ、とイタイケな少年・少女をだましたのがイングヴェイ・マルムスティーンです。

今回取り上げるのは、この「スキャロップド」ネックを取り付けたコンポーネントギターです。

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このギターはネックとボディが別物です。ギター本体はBill LawrenceのBCシリーズ、
ネックは新星堂楽器店のオリジナルブランド(ショップブランド?)のネックです。昔、まだ川崎の京急川崎駅前に新星堂があった頃、2階のフロアに楽器売り場があって、インギーが流行っていた当時、ラージヘッドとスモールヘッドのリプレイスメント用のネックだけが一時的に売られていた時期がありました。インギーストラトに興味があった私は早速このネック(ラージのほうね)を入手し、その後このネックを取り付けるためのギターとしてビル・ローレンスのストラトをゲットしたのです。

幸い、ネックエンドの幅とボディ側のネックポケットの幅がドンピシャでしたので、そのままネックの移植ができました。

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さて、いよいよこれで私も超高速スウィープ奏者になれる!、と意気込んで弾いてみたのですが・・
いやいや、弾きにくい。普段の感覚で弾いていると弦を押しすぎて音程がシャープしてしまうんです。シャープしない程度のところまで、つまり軽く弦に触れる程度のところに指を置くという動作がうまく連続して行なえないんです.このネックで上手にギターを弾くためには相当な時間を掛けて慣熟する必要がありそうです。

その意味ではインギーは偉大なんだなー、と思いました。

さて、15本目まで来ましたので、次回はロックなグッズPart3です。

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